その後研修で、ボディイメージ(身体図式)や運動企画力を育むことの大切さについて学ぶ機会がありました。
ボディイメージや運動企画力には、前庭覚(平衡感覚)や、固有覚(力の入れ加減)、触覚といった感覚の統合が関係するそうです。お子さん自身が能動的に、その感覚を働かせていく事がとても大事なのだそうです。
具体的には、普段あまりしない不慣れな動きを、あえて行うことで、自分の身体の位置や動きを意識しながら活動(運動)するのがよいそうです.。遊びの例としては、紙テープを、くもの巣のように不規則に張り巡らした空間を通り抜ける、狭いトンネルをくぐり通る、ジャングルジム等々があるそうです。
一番のポイントは、これらの活動が受け身でないことと、させられ体験にならないことです。お子さんが、「楽しそう、またやってみよう」と思う遊びを沢山することです。「肘や腕をこのぐらい曲げると、遊具に触れるぞ」「頭やお腹をもっと丸めてみようか」「ちょっと手足を伸ばしてみようか」「指先に届いたぞ。もうすぐ手で握れる」などと、お子さん自身が感じ(考え)ながら、試行錯誤して行っていくのがよいそうです。
熟年者の私でも、スマホやパソコン画面の前で、長時間同じ姿勢で過ごす生活が増え、特定の身体部位や、視覚など偏った感覚ばかりを使うことが、当たり前の生活になりました。日々の生活の中で、自然に遊びを満喫できた時代ではなくなり、外遊びは、ままならなくなっています。せめて、保育施設で過ごすことの出来るお子さんには、「いま、この場だから出来る」さまざまな活動を経験してほしいと願っています。