(続き)前々回、前回とコラムに、若い時のお粗末な、拙いやりとりを、恥ずかしながら敢えて載せようと思ったのには、次のような理由があります。
一つめは、職員間でのミーティングです。情報共有と合意形成を目的とする場が確保されており、他のスタッフから、様々な感想やコメントをいただけたことが、若い時分には、随分支えられる体験になった、という事を伝えたいのです。
二つめは、子どもたちの姿をどのような視点で捉えるか、その大切さです。視点が変わると、子ども達と自分との一連の関わりに対する認識が、大きく異なってくる事もお伝えしたいと思います。
自分たちの視点をより広く、また深いものにする有益な方法として思いつくことは、まず研修をコンスタントに受けることです。実践だけでは、大切な事を見落としてしまう危険性がより高くなります。研修会で聞いた話が、後日、ほんの一部でも構わないので、現場で働いている最中に「もしかして、こういうことか。」と頭に浮かべば、しめたものです。
2つめの方法は、ミーティング、とまでいかなくても、安心できる他の職員など、誰かとエピソードを話し、共有するということです。
「今日の保育、全然上手くいっていなかった」「なんだかスムーズだったけど、どういうことかなぁ」「ひたすら忙しかった」など、毎日伝え合うことは、沢山あると思います。
伝え合うことで、①心の中にある、不要な負担が軽くなる。②別の視点、複数の視点から見直すことができる。③対応のヒントがみつかることがある、といった効果が期待できます。
なかなかミーティングを設けること自体が難しい保育の現場でしょうが、かしこまらない、何気ない時間をみつけて、ほんの僅かでも、それぞれの体験と思いを伝え合い、共有していきたいですね。