5/15 新着求人お知らせ

新着求人がありました。

↓クリックで新しいタブで開きます。

求人にご応募をお考えの方は、当協会にご連絡ください。

電話 :082-207-1010
メール:shihokyo-jinzaibank@galaxy.ocn.ne.jp
住所 :〒732-0822
    広島市南区松原町5-1
    広島市総合福祉センター(BIG FRONTひろしま5階)
    一般社団法人 広島市私立保育協会 無料職業紹介所
担当 :佐藤

繰り返しは身になる(その1)

繰り返しは身になる (その1)

 先日、当協会の研修会(講義)に参加させていただきました。そこでは、養育者とお子さんとの関わりについて、科学的・客観的なデータを基にした知見の紹介がありました。「日常生活のケアや五感を用いた様々な遊びや活動の提供を通じて、保育士と園児がリアルに相互交流を日々継続することは、乳幼児期のこどもの発達に良い影響を与える。そのことは、こどもだけでなく、同時に大人自身にも影響を及ぼし、大人も発達しうる。」大まかには、このような内容だったように思います。

 保育士の先生からは、「もちろん、そのような保育を日々めざしていますよ。」という返事が戻ってきそうです。既に、充分行なっておられる園が大半でしょう。 

ただ、「赤ちゃんにやさしく沢山触れるのが、一体どのようにいいの?」「どうして五感を用いた遊びや活動が大切なの?」と、あらためて訊かれたら、どうでしょう? 

 現場では直観的に認識し、保育実践をすることが多いように感じます。それだけに、客観的なデータに基づくお話を伺えて、大いに勇気づけられた先生方が、きっと多くおられたと思います。

 脳の発達には、環境の影響を強く受けて変容しやすいある特別の時期があり、これを「感受性期」と呼ぶのだそうです。この時期に、長時間デジタルメディアを使用すると、感受性期にあたるこどもの脳発達に好ましくない影響を与えるそうです。この事は、すでに耳にされておられる方も多いのではないかと思います。

どのような点が好ましくないのでしょうか、これには、大きく分けて2つの指摘がありました。1つはスマホなどの強い光の視覚刺激に長時間さらされることで生じやすい、依存や睡眠障害といった弊害。もう1つは、スマホなどに費やす時間が長いと、運動など他の活動や対人交流を含む経験が乏しくなることから生じる弊害が考えられるそうです。

 ではどのような経験を乳幼児期にできるとよいのでしょうか。

 胎児期~新生児期において触覚が脳の発達を牽引するそうです。乳児期後半のお子さんに対し、くすぐり遊びをしながら単語を聴いたグループは、単語を聴いたのみのグループよりも、言語の処理に関連する脳活動が高まった、という研究の紹介もありました。 

また乳児は、優しく撫でられる等の触覚経験を通じて、自分の内受容感覚と外受容感覚を統合することが促されて、他者という概念を獲得していくのだそうです。

 ここで、「ちょっとまってください、内受容感覚や外受容感覚という言葉、全く馴染みがないですよ。」と思う方がおられると思います。私もそうです。

 どうやら、内受容感覚とは身体内の感覚のことで、具体的には、空腹・満腹感や、のどの渇き、心拍、呼吸、体温など体内の感覚を知覚することのようです。そして、外受容感覚とは身体の外、つまり外界を知覚する、例えば視覚や聴覚を用いて、傍にいる人が見える、声が聞こえる等、のことのようです。そして、皮膚感覚(触覚)は、身体内感覚と身体外感覚との境目にあたり、両者間を橋渡しするような役目があるみたいです。

つまり、乳幼児が優しく抱っこされる、タイミングよく交換され肌触りのよいおむつを身に着ける、ミルクや食事の時に語りかけがある、リズミカルにトントンされスムーズに午睡に入る、午睡から目覚めると笑顔がみえる等々、養育者からタイミングよくケアを受け、心地よい経験を重ねる事こそ、他者への信頼感や安定した自己感覚を育むことに繋がる、と言えそうです。

 さらに触覚以外の感覚である嗅覚や味覚なども大切で、例えば「トマト」と名称を聞かせて伝えるだけよりも、トマトの実物を見て、触れて、重みや温度を感じ、匂いを嗅ぐ、味わうなど、幾つかの感覚が重なりながら、統合していく体験が大切だそうです。

 他にも、まだ沢山のお話がありました。もし実際に受講された同僚の方をご存じでいらっしゃれば、直接、その方から感想など聞いてみられるのが、良いかと思います。

 そして、私にとって印象的だったのは、「人とのインタラクション(相互交流)には、ちょうどよい間合いの誤差がある。」という言葉でした。この言葉から、あるエピソードを思い出しました。

                               (つづく)

繰り返しは身になる(その2)

 エピソードは以下のとおりです。10年近く前、ある幼児さんのお父さまへ、「絵本の読み聞かせ」をお勧めしたことがあります。そのお父さまは、真顔で次のように質問をされました。

「家で、よくビデオで幼児向けの物語を視聴させています。本人もとても好んで、よく見ています。なぜ、ビデオ視聴でなくて、親自身が読んで聞かせることが良いのでしょうか?何が違うのですか?」とおっしゃられました。

急に思いもかけない質問でしたので、私はとまどいながら、とっさに「読み聞かせは、毎回、微妙な違いが出来るのがよいと思われる」と答えたように記憶しています。お父さまは、真面目に、うなずきながら聞いておられました。その表情からは、「お父さまは、リアルな読み聞かせと録画や録音との差異について、本当に何も感じておられなかったのだろう。」と、私は感じました。

たとえ同じ絵本を繰り返し読んだとしても、生身の人間による読み聞かせでは、必ずその都度、声のトーン、速さ、間合いなど、「微妙な違い」が生じます。また、目の前の聞き手である、お子さんの状況、表情などに応じて、意図的に声を使い分けたり、間を長くしたり短くすることも出来ます。そうなると、絵本を読む行為は、お子さんとのコミュニケーションになりうるでしょう。毎回、同じ画像を見聞きするよりも、微妙な違いに触れ、それを感受し楽しむ機会を、お子さんに提供することになります。

 私は漠然とコミュニケーションの視点から、そう思いました。

  今の研究からは、もっと合理的な理由が分かっているのかもしれません。そういえば、ちょうど最近、別の機会で、「自然に触れることのよさ」について、「規則的、画一的なものよりも不規則な方が、よりリラックスできるらしい」という話を伺う機会もありました。

 これも「ちょうどよい間合いの誤差」の1つと、いえるでしょう。

 上記は、数年前に幼児さんを育てておられた親御さんとのやりとりです。今は、ひょっとすると、リアルをそんなに必要と感じずに、過ごしておられる養育者の方が、より増えているかもしれません。

そうであれば、自分たちが行っている実践の根拠を持っておくことは、重要になってきます。

 デジタルメディアは、今の世の中では、すでに浸透している便利なツールです。日常生活上での恩恵は沢山あります。しかし、乳幼児期のお子さんの使用は、より慎重に考える必要があります。人間はより多く繰り返した事を身に着けていきます。特に乳幼児期はそうです。 

 さあ、何を選択し、どのように繰り返していきますか。

ハローワーク広島にて就職イベントを開催します。

2月17日(月)に、ハローワーク広島にて、『保育士就職応援セミナー&事業所説明会』を開催いたします。
セミナーでは、転職経験のある現役の保育士による体験談をお話しし、事業所説明会では4つの法人が出展、ブースツアーや個別相談を行います。
保育のお仕事に興味がある方、ブランクがあって迷っている方など、大歓迎です。
予約制となっておりますので、参加希望の方はハローワーク広島 職業相談部門(082-228-0522)までお問い合わせください。
みなさまのご参加をお待ちしております。

R7.2.17保育士復職応援セミナー(広島)

『ほいくの就活カフェ』参加保育士決定!

寒い日が続いていますね。
さて、2月8日(土)に行う『ほいくの就活カフェ』に参加してくださる保育士さんが決定いたしました!
保育士さんの所属園はこちらです♪

〇認定こども園 ほうりんこころ幼稚園
〇千田保育園
〇サムエル未来こどもの園
〇リトルニュートン井口明神認定こども園

保育士養成校に通われている学生さんを対象に、㈱キャリタスによる保育業界についてのセミナーと、現役の保育士さんとの交流会を同時開催いたします。
これから実習や就活、あるいは就職を控え、不安なこと、気になることなどがある方は、ぜひともご参加ください!
同じように実習や就活を経て、今、保育施設で働いている若手保育士さんたちが、みなさんの質問にお答えします。
お茶やお菓子をいただきながら、リラックスした雰囲気でお話しましょう!

会場はエールエールA館6階の会議室ROOM2、本屋さんのある階です。
お買い物のついでに、ぜひお越しください。

参加申込はこちらから→https://forms.gle/myfboTZNTwS2JqwZ8
ご参加お待ちしております☆

ほいくの就活カフェチラシ(保育士決定) Page 0001

『ほいくの就活カフェ』を開催します。

一段と寒くなってきましたね。
そんな中でもこどもたちは元気に外で遊んでいる様子。
お餅つきをするなど、年末年始に向けた準備も進んでいるようです。

さて、来年2月8日(土)に行う『ほいくの就活カフェ』のご案内です。
保育士養成校に通われている学生さんを対象に、㈱キャリタスによる保育業界についてのセミナーと、現役の保育士さんとの交流会を同時開催いたします。
これから実習や就活を控え、不安なこと、気になることなどがある方は、ぜひともご参加ください!
同じように実習や就活を経て、今、保育施設で働いている若手保育士さんたちが、みなさんの質問にお答えします。
お茶やお菓子をいただきながら、リラックスした雰囲気でお話しましょう!

会場はエールエールA館6階の会議室ROOM2、本屋さんのある階です。
お買い物のついでに、ぜひお越しください。

参加申込はこちらから→https://forms.gle/myfboTZNTwS2JqwZ8
ご参加お待ちしております☆

令和6年度職員福利厚生事業大忘年会

Img 6175 2

 総務委員会主催の大忘年会がANA クラウンプラザホテルにて開催されました。今年度は330名の方に参加いただきました。

 今年度は全国私立保育連盟の保育運動「新しい時代は子どもから」の7つのメッセージを元にしたフォトコンテストを開催。また、ちきゅうのこどもを会場全員で踊り大変盛り上がりました。

 フォトコンテストの結果は次のとおりです。

☆16 理事長賞 順正寺

理事長賞

順正寺こども園 様

「子どもの「あそび」を守りましょう」
「子どもの思いを受け止めましょう」
「子ども同士の関わりが大切です」
「子どもは自然が大好きです」

☆02 副理事長賞 ほうりんこころ

副理事長賞

認定こども園ほうりんこころ幼稚園 様

「子どもの「自分でやりたい」を大切にしましょう」

☆13 副理事長賞 花キュー園

副理事長賞

保育所花キュー園 様

「 みんなで食べると美味しいんです」

 受賞おめでとうございます!

 コンテストに参加いただき誠にありがとうございました。

 今後も広島市の保育をみんなで盛り上げていきましょう!

「保育士就職応援セミナー&事業所説明会」を開催します。

11月12日(火)に広島市総合福祉センターにて、「保育士就職応援セミナー&事業所説明会」を開催いたします。
セミナーでは、転職経験のある現役の保育士による体験談をお話しし、事業所説明会では6つの法人が出展、ブースツアーや個別相談を行います。
保育のお仕事に興味がある方、ブランクがあって迷っている方など、大歓迎です。
※予約制となっておりますので、参加希望の方はハローワーク広島東 ひろしま人材確保支援コーナー(082-262-8300)までお問い合わせください。
みなさまのご参加をお待ちしております!

(保育士 ビッグフロント) 11.12総合就職フェア Page 0001

指さしと共同注意

 当時、ある新たな発達支援のスキルに関する研修会に参加した際に、講師の先生がおっしゃった、印象的な発言があります。「コミュニケーション支援のポイントを一言述べるとしたら、それは共同注意に尽きる」という言葉です。

共同注意とは、2人の人、例えば幼児と養育者が、同じ対象物や事象へ一緒に視線や注意を向けており、そうであることを互いに認識している状態をいいます。 

保育や発達支援で働いている方々にとって「共同注意」という言葉は、決して真新しい言葉ではありません。これまでに皆さんも何度か耳にされた言葉だと思います。私も同様でした。「新たな支援スキルを知りたい!」の気持ちが強かった私には、とても意外であり、印象づけられました。あらためて共同注意に着目する機会になりました。

人は、さまざまな出来事を経験した際、よく、その経験談を身近な他者と共有しようとします。他者と共有する事は、コミュニケーションの中核部分といえるでしょう。

コミュニケーションの基盤は、未発語である0歳児の頃から、視線が合う、見つめ合う、微笑み返し、表情を真似する、くすぐり遊び、イナイイナイバー、指さしなど非言語的な関わりを通じて、少しずつ作られています。そして1歳過ぎ~1歳半頃には、より移動運動が自由になり、自ら探索し新たな発見を重ねていきます。お喋りは未だおぼつかないですが、養育者が「随分やりとり出来るようになってきたなあ」と、手ごたえを感じられるようになってきます。

共同注意としての具体的行為としては、関心を抱いた対象や共有したい相手を交互に見る、見せる、手渡す、指さしをする等あります。指さし行為自体は、1歳より前から始まり、傍目にも分かりやすい行動です。

指さしは機能に応じて、①興味・発見の指さし ②要求の指さし ③叙述の指さし ④応答の指さし、のように、幾つかの種類に分けることが出来ます。

日々の保育の中で、「今の指さしは、どれにあたるかな?」と、ちょっと考えてみると、お子さんの発達を知る、つまりコミュニケーションの力を理解する手がかりになります。

③叙述の指さしとは、自分が関心を持ったある事物を、傍にいる人(多くは養育者や保育者)に伝え、傍にいる人も共通の関心をむけることを期待するものです。お子さんは、指さししながら、対象物と傍にいる人物を交互に見ます。交互にみているかどうかが、大事です。「対象物⇒他者⇒(再び)対象物」あるいは、「他者⇒対象物⇒(再び)他者」のように交互に注視していれば、いわゆる「自分―他者―物」の3項関係、共同注意が成立しているだろうと思われます。

④応答の指さしとは、例えば他者から「○○はどれ?」と聞かれた事に、答える意味合いをもつ指さしの事です。1歳半ごろには、③や④の指さしも見られるようになってきます。

この時期のお子さんと過ごす方には、ぜひ共同注意の機会を沢山持ってほしいと、願っています。

もしも仮に、私が保育施設で過ごせるとしたら、1歳児クラスをためらわず希望します。「お子さんと遊びながら、共同注意を存分に楽しみたい!」という夢があります。なぜなら、この時期のやりとりが、お子さんにとって、コミュニケーション力の礎になり、成長につながる可能性があるからです。そして、この時期のやりとりはシンプルで、子どもと大人どちらにとっても楽しい体験です。

もちろん保育士には、お子さんと遊ぶ以外のお仕事が山ほどあります。多忙です。でも共同注意を行うために、必ずしも特別な準備をする必要はありません。

普段の保育を、意識して見渡してみると、そのチャンスがあちらこちら沢山あることに、きっと気づきます。既に気づいておられる先生方も大勢いらっしゃることでしょう。

今行っている保育の中で、お子さんが楽しく興味を注いでいる対象物(多くは遊び、食事など)と、お子さん自身に視線を注ぎ、そのお子さんの思いを代弁するような、ごく簡単な言葉と温かな笑顔を注いでほしい、それだけが私の願いです。

共同注意を繰り広げること。それは、日々の生活の営みの中で、これからの成長を支える根っこづくりなのです。

いつも3歳未満児をみて下さっている先生方に、感謝をこめて。

写真ac 親子で絵本指さし
写真 親子で絵本指差しえがお